Appleは近い将来「生活財メーカー」になる!

Appleは、iPhone・Mac・iTunes・Apple Watchなどといった連携して使用できる複数商品を提供することで、ユーザーを自社のエコシステム(Apple製品のみで全てが完結する世界)の中に取り込むことが得意です。


そこで気になったことが、最近そのような方針とは異なるように見える商品も幾つか見られるということです。

例えば、カーナビの「CarPlay」や、コンテンツブラウザーの「Apple TV」。これらは、車だったりテレビだったり、他社の製品が無いと使用できない商品です。つまり、Appleのエコシステムの外にある商品と言えます。

全てを自社製品で完結させたがるAppleのことを思うと、このような他社商品を使わせるような物を出すことには、少し違和感があります。そこで、このような商品を出す意味を考えると、一つの予測が見えてきます。

それは、「Appleは将来、車やテレビのような幅広い『生活財』を自社製品として出すつもりで、今はそのための使用テストを行っている」という予測です。

そう考えて現状を振り返ってみると、将来に向けての準備は既に、かなり進んでいると思われます。ワイヤレス接続された他社製の家電をコントロールする「ホームキット」もその一つです。また、手元で様々なデバイスのリモートコントロールが可能な「Apple Watch」は将来、全ての生活財を一括でコントロールするためのスイッチになり得ると思います。


従って、最近ネットで噂されている「Appleが車を開発しているかどうか」というレベルではなく、おそらく全ての生活財を対象に、既に研究は進んでいるものと思います。


この予想に関して最も決定的だったのは、Appleのデザイン部門の総責任者であったジョナサン・アイブ氏が「チーフ・デザイン・オフィサー」という役職に就いたこと。この時の記事に、Appleの新社屋について書かれていた部分で、

アップルキャンパスにあるカフェのテーブルまで、アイヴによるデザインだという。

つまりアイブは、個々のITデバイスのデザインではなく、生活財全体を視野に入れたデザインを創造し統括していくんだなと、この時感じたのです。

生活財としての第一弾だったのが、まさに「Apple Watch」で、名前が「iWatch」ではなかったのも、ITデバイスだけでなく、幅広い生活財に「Apple」の名前を冠していくためのスタートだったように思うのです。

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