前回の記事では、これからのデバイスは「アイズフリー化(視覚の自由化)」の方向に進んでいきそう、という話を書きました。そしてその事例として、2つを紹介。
1つ目は、触覚による「経路案内」で、画面を見ずにナビゲーションが可能なもの。
2つ目は、「画面読み上げ機能」。こちらも、画面を見ずに情報把握が可能です。
続けて、今回の記事で「アイズフリー化」の事例を引き続き紹介していきます。
◆触覚フィードバックによる「幻のタッチ感」
分かりやすい例としては、近年発売された「MacBook」のトラックパッド。MacBookのトラックパッドは、それまでのMacBookシリーズと違い、トラックパッドを押した時、物理的にカチカチと動いて反応しない。つまり、トラックパッドは固定されていて押せないのだ(正確に言うと、浅く押すことはできるが、深く押し込むことができない)。にもかかわらず、実際にMacBookのトラックパッドを押してみると、カチカチと、しっかりと押して動いている感触が返ってくる。これは、MacBookの中に仕込まれた「タプティックエンジン」という振動装置が、擬似的に「カチカチ」感を作り出しているからだ。
これがどうしてアイズフリー化になるかというと、この「タプティック」という振動装置は、将来進化すれば、あらゆる「擬似触覚」を作り出すことができるらしいのだ。
つまり、実際には平らなガラスの表面を指で触ると、振動によって、あたかも表面に凹凸があるかのような表現ができるらしい。これを応用すれは、スマートフォンやタブレットなどの平らな画面上に、キーボードのような凹凸感のある触覚を作り出すことができることになる。こうなれば、スマートフォンの画面を見ずに文字を打つ「ブラインドタッチパネル」が可能となったり、画面上に写っている情報を触覚だけで伝えることも可能となり、画面を見ずに情報把握が可能なアイズフリー化が実現することになる。
このような未来を示唆した記事がwiredに掲載されていたので、下記に引用します。
未来のユーザーインターフェースを予言する、非常に面白い記事だと思います。
◆様々な表面の「タッチ入力装置化」
ウェアラブルデバイスで、最近でた情報として、まさに「ウェアラブルな」商品の情報がありました。それは、「ウェアラブルスーツ」。そのまんますぎて逆に違和感のある言葉ですが、このデバイスで面白いと思ったところは、衣服の表面全体がタッチセンサーとして考えられているというところ。人は画面を見てタッチするのではなく、自分の身体に触れることで操作ができ、まさにアイズフリーによる操作と言えます。
◆ジェスチャーによるコントロール
ウェアラブルデバイスは、様々な操作をアイフリー化します。例えば、スマートリストバンドやスマートリングによる「ジェスチャーコントロール」が出てきています。これは、キネクトのような場所を制限されるジェスチャーコントロールとは違い、どこでも操作可能という点では、操作インターフェースのアイズフリー化を促進するものだと考えられます。
ジェスチャー以外にも、様々な身体の動きでコントロールするデバイスの情報が出てきています(例えば、まばたきで操作するスマートグラスなど)。今はまだ、この分野では「アイズフリー」という言葉は存在していないようですが、今後、このような「アイズフリー」と言うべきインターフェースがどんどん増えていくのでは、と考えています。
0コメント